私たちは日常生活の中で、何か失敗をしたり相手に迷惑をかけたりしたときに「ごめんなさい」と謝ることが多いと思います。謝ることは相手への思いやりを示し、関係修復に役立つ大切な行為です。
しかし、些細なことや自分の責任ではないことに対しても頻繁に謝ってしまうのは、時として逆効果になることがあります。なぜなら、過剰な謝罪は、同じような状況で相手が謝ることを暗に要求しているように受け取られる可能性があるからです。
例えば、自分が少し遅刻したことに対して何度も謝ったとします。すると、今度は相手が同じくらいの時間の遅刻をした際、同じように謝らなければならないと感じさせてしまうかもしれません。
また、必要以上に謝ることは、自分に自信がなく、自己肯定感が低いというメッセージを相手に送ることにもなります。自分を卑下するような謝り方は、かえって相手を不快にさせる恐れもあるのです。
大切なのは、相手への思いやりと、自分を大切にする心のバランスを保つことです。本当に謝るべき時は心を込めて謝りましょう。しかし、そうでないときは、自分の行動に自信を持ち、堂々としていることも必要です。
相手を思いやりつつも、自分を肯定的に捉える。そんな心の在り方が、円滑なコミュニケーションと良好な人間関係の築き方につながるのではないでしょうか。
